#156 目覚まし時計

27. March. 2016
Alarm clock

春は、入学、入社、異動など、
生活環境にいろいろ変化があるとき。
寝つきが悪くなったり、熟睡できなかったりして、
朝なかなか起きられない人はいませんか?

早起きが苦手な人は、
目覚ましにも色んな工夫をしているのではないでしょうか。
イギリスにはおよそ90年前まで、
「ノッカー・アップ」、目覚まし屋という職業がありました。
目覚し時計が普及していなかったので、
夜明け前の街をノックして回り
人を起こす仕事があったのです。
ロンドンなどの都会では2 階建てや3階建てのビルも多く、
階段を昇り降りしながら起こして回るのは大変。
かといって通りから大声で叫ぶと
近所の人まで起きてしまいます。
そこで目覚まし屋は、ある技を使ったのです。


夜明け前の街をノックして回り人を起こす
「ノッカー・アップ」という職業。
男性でも女性でもできる仕事で、
やり方は様々だったようです。
例えば、物干し竿のような長い棒で道端から
2階のベッドルームの窓をコツコツとたたく。
あるいは、太いストローに乾燥した豆を詰め、
3階の窓ガラスを狙って思い切り吹き飛ばし、
豆が当たる音で人を起こす。
どれも熟練の技を必要とする職人の仕事でした。
音で目覚めた人は窓から顔を出して手を振ります。
目覚まし屋は、それを確認して
次のお客さんのところへ向かいます。
パン屋さんや駅員さんなど、
寝過ごせない人たちがノッカー・アップのお客さんだったのです。


どんなに便利な目覚し時計を使っていても
失敗してしまうのが、二度寝。
ハッと気づくと30 分寝坊してしまった...という経験は、
誰もがあるのではないでしょうか?
ですが絶対に寝坊が許されない職業の人。
例えば鉄道の乗務員さんたちは、
どのようにしているのでしょうか?
乗務員さんたちが休憩するJRの仮眠室には、
ベッドに空気式起床装置という
大きな枕のようなものが設置されています。
設定した時刻になると装置の中の空気袋が少しずつ膨らみ、
上半身が強制的に起こされることで、必ず目が覚めるのだとか
まさに究極の目覚ましが活躍していたのです。

以前は、「起こし役」といわれる当直の職員さんがいましたが、
大声で起こすと時間がずれた他の人も起きてしまうため、
この装置が採用されたそうです。

春から新生活が始まるという方は、寝坊したら一大事。
そうでなくても朝の目覚めは一日を左右するもの。
ノッカーアップも空気式起床装置も
なかなか利用できるものではないですが
自分にあった目覚ましの方法を見つけて
新しい季節をすっきり迎えたいものですね。

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2013年4月から放送してきた「Garage Songs」も
今回で終了となります。
みなさんの新しい季節が素晴らしいものであることを祈りつつ
またどこかでお会いできることを楽しみにしています。

これまで日曜の夕方をこの番組と過ごしていただき
本当にありがとうございました。

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